アニメ ルパン三世 カリオストロの城 がとっても素敵で素晴らしい。
もし、貴方の傍に、クラリスさんの様な人が現れた時には、その空気と光を、
存分に受け、楽しんで、何か遠く懐かしいものに触れてほしい。
この世の中には、その人がそばに居ると何だか明るい雰囲気、やさしい
気持ちになったりする、そういう人が存在します。
愛する人とか、憧れの人ではなくて、初めて会った人なのに心安らぐ気持ちになって
その場に光が増したような雰囲気に包まれて、有意義な時間の流れを感じさせる人が、
存在します。
このカリオストロ公国の大公家の王女、クラリスさんがその一人です。
ルパン三世のルパンさんの存在が素晴らしい。次元大介さんの存在が素晴らしい。
銭形警部さんの存在が素晴らしい。石川五右衛門さん、峰不二子さんの存在が素晴らしい。
そしてこのキャラクター達の強い光に負けず、異彩を放ったのがクラリスさんです。
この女神さまの様な存在のクラリスさんと、ルパン三世と仲間たちの輝きが、
この世の、いつの時代にも、多くの人々から愛され続けます。
ですから、色あせず。
ルパン三世カリオストロの城が、いつ観ても、何度観ても素晴らしいですね。
クラリスの凄さ。
『雲さん、猫さん、もおう、いいでしょ』
『静まれい!しずまれい!この紋どころが目に入らぬか!』と言うことで早速
クラリスさんの凄さ、魅力。
クラリスさんとルパンさんの出会いは10年後のカリオストロ伯爵さんとの、
お宝目当ての結婚式から花嫁のクラリスさんを救うため、約束された
出会いであったのでしょう。
この役目はルパン三世さんでなければ、伯爵さんから救えなかった。
だから、幼き頃のクラリスさんはこの出会いを引き寄せ、大切にし、向き合いました。
若く、売り出し中のルパン三世は、あらゆる盗みを繰り返し向かうところ、敵なし、
盗みに不可能は無し、と勢いで、ゴート札を狙った者たちは誰ひとり、
帰って来た人はいないという、その幻の偽札、ゴート札に手を出し、
コテンパンに打ち返されました。
そして傷ついたルパンは、カリオストロの大公家の庭の片隅で気を失いかけます。
ルパンの回想
カール (わん、わん、 ワン)
クラリスさんの愛犬、カールがルパンを見つけて、クラリスさんを呼びます。
クラリス ⦅カール、カール⦆
幼きクラリスさんは傷ついたルパンさんの姿を見つけて立ち去ります。
ルパン 『どうやら、年貢の納め時か』
と、ルパンさんが思いかけた時、クラリスさんだけが戻ってきました。
ルパン 『震える手で、水を飲ませてくれた手に、あの指輪が光っていた』
このクラリスさんの行動に、幼き少女の清らかさ、真の人の善、悪を見抜く力を備え、
自らも気の付かない異彩の片りんを見せてくれます。
この幼き少女、クラリスさんは弱った人には手を差し伸べる、素直で、清く、
多くの人々の心を優しく撫でる。爽やかな光の持ち主。与えられた天才。
幼き少女、クラリスさんはこの時、未来の自分をも救っていました。
ルパンさんがこの事を、すっかり忘れていたとは思えませんね。
受けた恩は、忘れないルパンさんですから。
クラリスさんと伯爵さんの婚礼を知ったルパンさんは、計画的に、国営カジノから、
ゴート札、偽札を盗み、前祝として、盗み出した偽札をばらまきます。
峰不二子さんをカリオストロの城に先乗りするよう仕向け、
次元さんと五右衛門さんには、この仕事、女子が目的とは話さずに巻き込みます。
そして、修道院から戻られたクラリスさんの人気、人を惹きつけ、魅了する姿は、
伯爵さんとの結婚はともかく、カリオストロの城下周辺の賑わいの様子を見ると
分かります。これで、ルパンさんの仕事もやりやすくなっています。
クラリスさんは、自然と国内外の人達も味方にしてしまっていたのです。
どんな時にでも心遣いの出来るクラリスさんの強さ。
ルパンさんが北側の塔の最上階に閉じ込められたクラリスさんを盗み出す為、
塔に忍び込みます。
クラリス ⦅どなた⦆
ルパン 『泥棒です』
クラリス ⦅泥棒さん⦆
ルパン 『こんばんは、花嫁さん』
クラリス ⦅あたなは、あの時の方ですね⦆
ルパン 『忘れものですよ』
ルパンさんが指輪をクラリスさんの指に戻しました。
クラリス ⦅まぁ、この為に、わざわざ。伯爵に見つかったら殺されるというのに⦆
ルパン 『なぁに、狙い狙われるのが、泥棒の本性です。仕事が終われば帰ります』
クラリス ⦅お仕事?わたくしに何か差し上げれるものがあればよいのですが、今は虜の身⦆
クラリスさんは返してもらった指輪をルパンに渡そうとします。
クラリス ⦅これを⦆
ルパンさんは、首を振り、私の獲物はクラリスさんですと言います。
このクラリスさんの心遣いが素晴らしい。
もう、伯爵さんからは逃れられないという、諦めからではなく、多くの欲がなく、
どんな時にも、お礼、心遣いを欠かさない。
人の為に、自然と出てくる行動と言葉を知っている。嫌味のない光が素晴らしい。
ルパンさんがクラリスさん救出に命を懸けて行動するのも、遠い日のお約束ですね。
クラリスさんにこんな風に言われえると、魂の美しさが増し、力が湧きます。
クラリスさんと伯爵さんの婚儀に乗り込んだルパンさんは、派手なやり方で、
クラリスさんと指輪を盗み出します。そして、伯爵さんお抱えの兵士と、
銭形警部さん率いる警官隊、それに、ルパンさん次元さん五右衛門さんと
入り乱れて乱闘が始まりました。
ルパンさんは次元さんと五右衛門さんに後方を任せ、クラリスさんを安全な所へ、
逃がそうとする時のクラリスさんがまた素晴らしい。
ルパン 『頼むぜ、次元、五右衛門』
次元 「まかしとけ、ここでくい止めるわ」
クラリスさんは次元さん五右衛門さんのもとに、一度戻つて声を掛けます。
クラリス ⦅皆さん、どうかお気をつけて、次元様も、必ず無事に戻ってくださいね。
この御恩は一生忘れません⦆
五右衛門 (さあ、行かれよ)
ルパン 『クラリス、急げ』
クラリス ⦅はい⦆
クラリスさんが去った後、次元さん五右衛門さんは心地良い余韻に浸ります。
次元 「次元様だと」
五右衛門 (可憐だ)
そこに敵が銃撃してきます。
次元 「おっぱじめようぜ!」
五右衛門 (今宵の斬鉄剣はひと味違うぞ)
その人の存在が有るだけで何だか心地良い。そんな人に側で心ある言葉を
掛けてもらったら、魂が芯から光ります。
それが出来るのがクラリスさん。
私の言葉では表現することが難しいです。
人を引き付け、人の心を静かに解き放つような不思議なエネルギーを身にまとった
人をどの様に表現するのが正しいのでしょうか。
宮崎駿先生は表現の天才です。
この作品以後も、この様な人々を描き続けておられます。
魅力ある人々を。素晴らしいですね。
ルパン三世 カリオストロの城 の概要を簡単に。
ルパン三世は、モンキー・パンチ先生が創り上げた世界最強の怪盗です。
己を信じ、友を信じ、捕らわれ閉じ込められたお金さんや宝石さんなどを嫌な持ち主から
助け出し、自由に世に解き放つ。その仕事の美学、美しさに世界が驚き続けています。
このモンキー・パンチ先生のルパン三世と、宮崎駿先生がタッグを組んで生まれたのが、
ルパン三世カリオストロの城です。
モンキー・パンチ先生が育てたルパン三世さんと次元さん五右衛門さん不二子さん、
そして、銭形警部さん皆が力を合わせ、幻の偽札、ゴート札の出所を潰し、
王女、クラリスさんを救い出し、湖底に沈められていたお宝を発見することになります。
1979年代にこの映画のでき、描かれた人物、風景、小物に至るまでが綺麗に、
細かく描かれています。その中で躍動する登場人物が活き活きと、生きています。
そして見事なストーリーで楽しませてくれます。素晴らしい。
貴方の周りに、こんなに魅力的で不思議な人が現れたら。
今回の魅力的で不思議な人とは、ルパンさんではなくて、クラリスさんです。
ルパンさんは、別格ですのでまた別の記事、機会に〝とっておき〟と致します。
人は全ての人に対して万能ではありません。
全ての人に愛されていると言う人がいたなら、その人は信頼できません。
【って誰かが言ってました。】
クラリスさんの様な人でも全ての人に快く受け入れられる事は有りません。
貴方の、私たちの感覚をふわふわと巡らせていれば自然と分かります。
親兄弟、子、妻、夫の様に、最愛の人の存在ではなく、
同じ人として同じ時代に、そこに存在していてくれる。それだけで嬉しく、
楽しく、幸せな気持ちになれる。
そんな人の存在に出会えたら、もう手を合わせて感謝するしかありませんね。
正しく伝えられていませんが、私の魂感覚では、クラリスさんの雰囲気ですね。
宮崎駿先生の意図する思いに少しでも近ければいいのですが。
ラストのシーンのところで
仕事を終えて、日本の警官隊が、笑顔でクラリスさんに手を振り、
気持ち良く、疲れも見せず帰って行きます。
ここが多くを語ってくれた気がします。
ルパン三世カリオストロの城『俺のポケットには大きすぎらぁ』
カリオストロの湖底より現れたお宝を見たルパンさんが言いました。
ルパン 『正に、人類の宝、ってやつさ。俺のポケットには大きすぎらぁ』
インタポールがやって来た。
ルパン 『インターポールが重い腰上げたな』
クラリス ⦅行ってしまうの?⦆
ルパン 『ぅうん、怖いおじさんが、いっぱい来たからね』
クラリス ⦅私も連れてって。泥棒はまだ出来ないけど、きっと覚えます⦆
クラリス ⦅わ、私、お願い、私一緒に行きたい⦆
身を寄せるクラリスさんを抱きしめたい思いをグッと堪えたルパンさん。
ルパン 『クラリス』
ルパン 『馬鹿なこと言うんじゃないょ。また闇の中に戻りたいのか、やっと、
お日様の下に出られたんじゃないか。お前さんの人生はこれから始まるんだぜ』
ルパン 『俺の様に、薄汚れたらいけないんだよ』
ルパン 『あっ、そうだ。困ったことが有ったらね、何時でも言いな。おじさんは、
地球の裏側からだって、すぐ、飛んで来てやるからな』
クラリスさんとルパンさんの目的は果たされました。
クラリスさんの持って生まれた務め、目的は、積年のカリオストロの闇の清算。
ルパンさんの目的は泥棒の意地、出来の悪い偽札の流通を怪盗のプライドが許さない。
クラリスさんとルパンさんのお別れは、この後、お互いの持つ役目、務めの為でもあります。
二度以上会った人との別れには意味がある。
また再び必要な時には、お互いを高め和える縁がある。
出会いに感謝、別れにも感謝。【って誰かが言ってました。】
ルパン三世カリオストロの城⦅あの方は何も盗らなかったわ⦆
多くの人々が、大好きなシーンですね。
ルパンさんは、銭形警部さんがやって来るので、気持ちを切り替えて、仲間の
次元さん五右衛門さんの待つ車に乗り込み去って行きました。
そこへ、銭形警部さんが駆け付け、クラリスさんに言いました。
銭形警部 〈くっそー、一足遅かったか。ルパンめぇ、まんまと盗みよって〉
クラリス ⦅いえ、あの方は、何も盗らなかったわ。私の為に戦ってくださったの⦆
銭形警部 〈いや、奴はとんでもないものを盗んで行きました。貴方の心です〉
クラリス ⦅はい⦆
銭形警部さんはルパンさんを追いかけて、去って行きます。
お爺さん [なんと、気持ちのいい、連中だろう]
クラリス ⦅私、ずっと昔からあの人を知っていた様な気がするの。
ルパンきっとまた、会えるわ⦆
銭形警部さん、最高。いい役過ぎる。やはり誰が欠けても成り立ちません。
ルパン三世のストーリーも。
この世の中の物語も。不要なものは何もなく、皆の力、皆のお陰さま。
結局、ルパン三世カリオストロの城が素晴らしいってことですね。
結局、このルパン三世カリオストロの城 の登場人物、全てが素晴らしいと言うことですね。
人それぞれで、他の人の見かた、見え方が違うのは当然のことで、見る人の数だけ見え方が、
存在し、またとらえ方の違いが有るから面白い。
でも、実際のところそんなに、大差は無いのでしょう。
自身の深いところの言葉、感覚で受けるものを信じ、大切にしたいものです。
結局のところ、何も考えずに、映画を単純に楽しむのが一番ですね。
私の出会いの経験の中で、ある出会った人がクラリスさんと重なり思い出され、
嬉しく、ほっこりとして、こんな感じになってしまいました。
結局、ルパン三世カリオストロの城の制作スタッフが素晴らしい。
このドラマで生きる登場人物さんたちが素晴らしい。
もし何かあった時、縁があったら、この物語、観て頂きたいです。
皆さんのお陰様で今日があります。ありがとう。
雲さん、猫さん、今回は
【これにて、一件落着。です】